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シニアの就業率増加が与える影響

現在日本人の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳となったそうで、世界の国々の中でも超高齢社会の先頭を突き進んでいます。少子高齢化は労働市場にも大きな影響を与えており、内閣府の「高齢社会白書」によると、2016年の労働力人口総数約6,700万人に占める65歳以上の方の割合は11.8%と、シニアの人々の就業は着実に上昇しています。

シニアの人々が仕事に就く社会的な背景として、健康寿命が伸び元気なシニアが増加したことや、求人倍率の上昇に見られるような働き手の不足、「人生100年時代」を支える社会保障制度の不安定化など多くの構造的要素があり、シニアの人々の就労はこれからも増え続けるでしょう。

シニアの就業率増加の効果は、人手不足を補うだけではありません。シニアの人々の豊富な人生経験や社会経験を現場で活かすことができ、接客・技術・人脈・人材育成面などで会社の価値を高めることができます。スタッフの多様化で生じる会社内の雇用制度や役割分担などを整備し改善することで、従業員全体の就労環境に対する満足度が向上します。さらに、シニアが働いて所得や消費が増えれば経済が活性化するなど地域全体の面でも良い影響が生まれるでしょう。

しかし、高齢化のスピードと就業率増加のスピードは同じではなく、シニアの潜在的労働力、つまり「働きたいけれど仕事に就いていない」シニアはまだまだ多いと言えます。シニアの方が仕事に就く際にはいくつかの課題があります。その中に「ジョブマッチングが非効率的」「リカレント教育機会の不足」があり、いずれもITリテラシーが大きくかかわる課題です。

シニアの仕事探しでは、「知り合いの紹介」が他の年代と比較して大きな割合を占めています。つまり、これまでの人脈や人間関係で職探しをしている一方で、インターネットを利用した人材紹介サービスはあまり活用できていないことがわかります。また、シニアの人々はそれぞれ高いスキルやノウハウを持っているものの、そのスキルを様々な職場で活かすための「学び直し」の場が少なく、スキル補充で苦手分野を克服できずにいる方も多いでしょう。

それらのニーズに応えているのが「パソコン教室わかるとできる」の教材とカリキュラムです。シニアの生徒が多い当教室には、パソコンのスキルアップを目標に通学している方々がたくさんいらっしゃいます。現在勤めている会社で活かしたい、自営業を手伝いたいなどの目的を持っている方や、就職・転職を目指す方も多いです。指導方法やカウンセリング方法をフランチャイズ全体のノウハウとして研修等を通じて共有しているからこそ、全国の多くのシニアの人々から支持され続けているのだと思います。

シニアの人々が働く目的は、「経済的な自立のため」「健康維持のため」のほか、「自己実現や社会貢献のため」と言われています。元気なシニアが社会で活躍できる基礎体力作りの場として、地域のパソコン教室がひと役買うことができればこれほどうれしいことはありません。「パソコン教室わかるとできる」は、シニアが自信をもって「パソコン使えます!」と言えるようになる教材や指導方法を、たくさんの人々に伝えていきたいと考えています。

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