SVブログ

シニア世代のスマートフォン利用を深める

総務省は毎年「通信利用動向調査」とよばれる、日本国内の個人・企業のインターネット利用状況の統計結果を発表しています。2017年の通信利用動向調査では、スマートフォンの世帯保有率が75.1%となり、はじめてパソコンや固定電話の保有率を超える結果となりました。そして、個人がインターネットを利用する際も、スマートフォンを使う方がパソコンを使う方を上回っています。ニュースでも「スマートフォンがパソコンに代わってインターネット社会の主役になっている」と報じられています。

出典:総務省『通信利用動向調査』

ところで、年代別の活用状況をよく見ると、シニア世代となる60代以上の人々については、スマートフォンの所有率が着実に高くなっている一方で、まだパソコンのほうを良く活用している人々が多いだけでなく、スマートフォンの利用目的も50代以下の人々とはかなり差があることがわかります。

具体的には、50代以下の「若い」年代の利用率が高い「SNS」「無料通話アプリ」「動画サイト」などは、シニア世代の利用が顕著に低くなっています。一方、他の年代との差が小さい項目は「電子メール」「天気予報」「ニュースサイト」「地図・交通情報」などです。

シニア世代の人々は、スマートフォンに買い替えたあとも、今まで持っていたガラケーで使っていた機能だけをそのまま利用していることがほとんどで、新しい機能を試したり使いこなしたりはしていないことがこのデータから読み取れます。

60代以上の人々は、これまで使い慣れていたガラケーが故障するなどのタイミングで携帯電話ショップに行き、勧められるまま購入する場合も少なくないでしょう。シニアの人々のスマートフォン保有率が上昇するのと期を同じくして、「使い方がわからない」「教えてくれる場所がない」という相談が教室に多く寄せられるようになりました。

「パソコン教室わかるとできる」では、ここ数年スマートフォン講座を拡充し、入力や撮影など基本的な操作方法をはじめとして、スマートフォン内のデータをパソコンで管理するなど、基本的ですが教わる機会がない様々なテーマについて、映像授業をそろえて対応しています。

シニア世代の生徒が多い「パソコン教室わかるとできる」だからこそ、日頃IT機器に使い慣れている若い人たちにはわからない「悩み」に応えられる内容やていねいな解説、しっかりとした目標設定が可能な授業構成にしています。「私には無理!」とあきらめかけていた生徒さんから、教室に通って「便利さがわかった!」「世界が変わった!」と喜びの声をいただいています。

IT機器を多少とも使っている世代から見れば、パソコンとスマートフォンは、どちらかを選ぶものではなく、両方を使い分けるものです。「パソコン教室わかるとできる」は、どの世代に関しても、所有率を高めるだけでなく、スマートフォン活用をより深めて使いこなす人々が増えるような教材開発・運営支援を今後もおこなってまいります。

« »